【不動産FPが解説】不動産投資の失敗例5選!会社員が陥る「赤字地獄」のパターンと脱出法

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「年金対策になりますよ」「節税効果で手取りが増えます」

そんな甘い言葉に惹かれ、将来の資産形成のために始めたはずの不動産投資。しかし、ふたを開けてみれば毎月の収支はマイナス、固定資産税の通知が来るたびに貯金を切り崩す日々……。これは決して他人事ではありません。

私は不動産専門のFPとして、これまで数多くの会社員や公務員の方から相談を受けてきましたが、その多くは「始めてから後悔している」という切実な悩みでした。特に、知識武装せずに営業マンの言葉を鵜呑みにしてしまった結果、リカバリーが困難な状況に陥っているケースが後を絶ちません。

不動産投資は、成功すれば強力な資産形成ツールになりますが、失敗すれば家計を蝕む巨大な負債となります。その明暗を分けるのは、物件選びのセンスでも運でもなく、「過去の失敗事例を知り、リスクを数値で把握していたか」という点に尽きます。

この記事では、不動産投資でよくある典型的な失敗例を、具体的な数値シミュレーションや税制の裏側を交えて徹底的に解説します。きれいごとは抜きにして、リスクの現実と、そこから脱出するための現実的な解決策をお伝えします。

この記事を読むと分かること

  • 会社員が陥りやすい「新築ワンルーム」と「サブリース」の致命的な失敗パターン
  • 表面利回りと実質利回りの乖離によるキャッシュフロー破綻のシミュレーション
  • 売却時に発覚する「残債割れ」と「損益通算不可」という税制の落とし穴
  • 金利上昇や修繕費増大が家計に与える具体的なインパクト
  • 失敗状態からリカバリーするための損切り・保有継続の判断基準
目次

不動産投資の失敗例として最も多い「新築ワンルームマンション」の節税スキーム崩壊

不動産投資の失敗例の中で、圧倒的に相談件数が多いのが「新築ワンルームマンション投資」です。特に、年収500万円以上の会社員や公務員がターゲットにされやすく、「節税」を入り口に契約してしまうケースが後を絶ちません。

なぜ新築ワンルームが失敗しやすいのか。それは、購入価格に多額の業者の利益(販管費)が上乗せされており、購入した瞬間に資産価値が2〜3割下落するという構造的な問題があるからです。ここでは、具体的なメカニズムを解説します。

「節税になる」という営業トークを信じて赤字を垂れ流すメカニズム

「初年度は諸経費がかかるので、確定申告をすれば所得税と住民税が還付されます。実質利回りはもっと高くなりますよ」

このような営業トークを聞いたことはないでしょうか。確かに、不動産投資を始めた初年度は、登記費用やローン手数料などの経費計上で大きな赤字が出るため、給与所得と損益通算することで税金が戻ってくることがあります。

しかし、これが続くのはせいぜい数年です。減価償却費やローン金利(利息部分)は年々減少していくため、会計上の赤字幅は縮小し、節税効果は薄れていきます。一方で、毎月のローンの返済額は変わりません。

さらに恐ろしいのは、「毎月のキャッシュフローが赤字(手出し)であること」を「節税のための必要経費」だと誤認してしまうことです。月々1万円〜2万円の手出しがあっても、「税金が戻ってくるからトータルではプラス」と考えてしまうのですが、数年後に節税効果が切れた時、残るのは「毎月の赤字」と「売るに売れない借金」だけです。

以下は、よくある新築ワンルーム投資の収支イメージです。

項目購入1年目購入6年目購入11年目
年間家賃収入120万円115万円(家賃下落)110万円(家賃下落)
ローン返済108万円108万円108万円
管理費・修繕費15万円18万円(値上げ)22万円(値上げ)
固定資産税等10万円10万円10万円
年間収支(CF)▲13万円▲21万円▲30万円
節税効果+30万円+5万円ほぼ0円
最終手残り+17万円▲16万円▲30万円

このように、当初は節税効果でプラスに見えても、家賃下落と経費増大により、数年後には完全な「負動産」へと変貌します。これが新築ワンルーム投資の典型的な失敗パターンです。

サブリース契約(家賃保証)に潜む罠と家賃減額リスク

新築ワンルーム投資の失敗を加速させるのが「サブリース契約(一括借り上げ)」です。「空室が出ても家賃が保証されるので安心」という謳い文句ですが、契約書をよく読むと、オーナーにとって不利な条項が多数含まれています。

まず理解すべきは、「家賃保証」は「家賃額の固定」を意味しないということです。借地借家法により、サブリース会社には家賃減額請求権が認められています。つまり、数年ごとに保証賃料の見直しが行われ、相場に合わせて(あるいは相場以上に)保証額が下げられるリスクがあります。

さらに、「免責期間」の存在も忘れてはいけません。入居者が入れ替わる際の1〜2ヶ月間は、サブリース会社からの送金がストップする契約になっていることが多く、その間もローンの返済は続きます。また、いざ売却しようとした際、サブリース契約がついている物件は、買主が金融機関から融資を受けにくくなるため、相場よりも大幅に安く買い叩かれる(あるいは売れない)という「出口の失敗」にも直結します。

中古アパートの不動産投資で修繕費地獄に陥った失敗例と教訓

新築ではなく、利回りの高い中古アパートに投資するケースでも、知識不足による失敗例は後を絶ちません。特に「高利回り」という数字だけに目を奪われ、その裏にあるリスクを見落とすパターンが散見されます。

中古アパート投資は、新築区分マンションに比べて修繕リスクがダイレクトにオーナーへ降りかかります。外壁塗装、屋根の防水、給排水管のトラブルなど、一度の工事で数百万単位の出費が発生することも珍しくありません。

利回りだけで物件を選んでしまい大規模修繕で破綻するケース

表面利回り10%を超えるような地方の築古アパート。「これなら5年で元が取れる!」と意気込んで購入したものの、購入直後に雨漏りが発覚したり、退去後に部屋を確認したらカビだらけでフルリノベーションが必要になったりするケースがあります。

失敗の根本原因は、「実質利回り」と「修繕リスク」の読みが甘いことにあります。

  • 表面利回り:年間家賃収入 ÷ 物件価格
  • 実質利回り:(年間家賃収入 − 運営経費)÷(物件価格 + 購入時諸経費)

築古物件の場合、運営経費(ランニングコスト)が想定以上にかさみます。突発的な修繕費だけでなく、入居付けのための広告宣伝費(AD)も、人気エリアでない限り家賃の2〜3ヶ月分が必要になることもあります。

例えば、500万円の修繕費が発生した場合、月々のキャッシュフローが5万円プラスだったとしても、その利益の約8年分が一瞬で吹き飛びます。手元に十分な流動性資金(現金)がない状態で築古アパートに手を出すと、修繕費が払えずに物件が劣化し、さらに入居者が決まらなくなるという「負のスパイラル」に陥ります。

融資期間と耐用年数のミスマッチによるデッドクロス(黒字倒産)の恐怖

不動産投資の失敗例において、非常に理解しづらく、かつ致命的なのが「デッドクロス」による黒字倒産です。

デッドクロスとは、「ローンの元金返済額」が「減価償却費」を上回ってしまう状態を指します。不動産投資では、現金の支出を伴わない「減価償却費」を経費計上することで、会計上の利益を圧縮し、税金を抑えることができます。しかし、築古物件の場合、耐用年数が短いため、購入当初は多額の減価償却費が計上できますが、数年で償却期間が終了します。

償却期間が終わると、経費がガクンと減るため、会計上の利益(黒字)が急増します。これにより多額の税金が発生しますが、手元の現金はローンの元金返済に回っているため、「帳簿上は黒字なのに、税金を払う現金がない」という状態に陥ります。

特に、法定耐用年数を超えた期間で無理やり長期ローンを組んでキャッシュフローを良く見せている場合、後半にこのデッドクロスが激しく襲い掛かります。目先のキャッシュフローだけでなく、10年後、15年後の税引き後キャッシュフローまでシミュレーションできていないことが、この失敗例の主因です。

金利上昇局面における変動金利型不動産投資の失敗例

昨今の経済情勢において、最も警戒すべきは金利上昇リスクです。長らく続いた低金利時代を前提に、ギリギリの収支計画で不動産投資を行っている投資家にとって、金利の上昇は死活問題となります。

ここでは、変動金利を選択した不動産投資の失敗例を見ていきます。不動産投資ローンは住宅ローンよりも金利が高く、かつ変動幅の影響を受けやすいため、わずかな金利上昇が収支を赤字に転落させます。

返済比率ギリギリでローンを組んだ会社員の末路

不動産投資において、安全圏とされる返済比率(家賃収入に占めるローン返済額の割合)は50%以下と言われています。しかし、都内の物件などは利回りが低いため、フルローンを組むと返済比率が60%〜70%に達することも珍しくありません。

もし、返済比率70%の状態で金利が上昇したらどうなるでしょうか。

金利月々返済額年間返済額差額(対1.5%)
1.5%91,855円約110万円
2.0%99,378円約119万円年間+9万円
2.5%107,232円約128万円年間+18万円
3.0%115,455円約138万円年間+28万円

金利が1.5%から2.5%へ、わずか1%上昇するだけで、年間の返済額は約18万円も増加します。もともと年間キャッシュフローが10万円程度の薄利で回していた場合、一気に赤字転落です。

「家賃を上げればいい」と考えるかもしれませんが、入居者がいる状態で家賃を上げるのは法的にも実務的にも非常に困難です。結果として、オーナーは増えた返済額を給料から補填し続けることになります。これが、金利上昇局面における典型的な不動産投資の失敗例です。

イールドギャップが逆転し持ち出しが増え続ける状態への対処法

不動産投資の収益性の源泉は「イールドギャップ(利回り差)」にあります。これは、物件の「実質利回り」と「借入金利」の差のことです。

イールドギャップ = 実質利回り - 借入金利

通常、イールドギャップは1.5%〜2.0%以上確保するのが望ましいとされています。しかし、金利が上昇するとこのギャップが縮小、あるいは逆転(逆ザヤ)してしまいます。これを「逆イールド」と呼びます。

失敗例の多くは、購入時点でイールドギャップが1%未満しかないような「新築区分マンション」や「都心の一等地物件」で起こります。これらは資産価値の保全性は高いものの、収益性は低いため、金利変動に対するバッファ(余裕)が全くありません。

イールドギャップが逆転してしまった場合、保有し続ける限り資産が目減りしていきます。早期に繰り上げ返済を行って金利負担を減らすか、あるいは損切り覚悟で売却するか、厳しい決断を迫られることになります。

出口戦略(売却)を見誤り残債が消えない不動産投資の失敗例

「ずっと持ち続けて家賃をもらい続ければいい」というのは、多くの場合、幻想です。建物の老朽化、エリアの過疎化、自身のライフステージの変化などにより、いつかは売却(出口)を検討する時が来ます。

しかし、不動産投資の失敗例で最も悲惨なのが、この「出口」で多額の借金が残ってしまうケースです。「売りたいのに売れない」、あるいは「売るためには貯金を数百万円支払わなければならない」という状況です。

オーバーローンで購入し売却しても数百万円の借金が残るケース

多くの会社員が利用する「フルローン(頭金なし)」や「オーバーローン(諸費用込みローン)」は、レバレッジを効かせられる反面、売却時のリスクを最大化させます。

新築ワンルームマンションを例に挙げましょう。販売価格3,000万円で購入し、フルローンを組んだとします。5年後に売却しようとした際、市場相場はいくらになっているでしょうか。

新築プレミアムが剥落した中古市場では、購入価格の70%〜80%程度、つまり2,100万円〜2,400万円程度での評価になることが一般的です。一方で、ローンの残債は、元利均等返済の初期は利息の割合が多いため、なかなか減りません。5年後でも2,600万円〜2,700万円ほど残っている可能性があります。

  • 売却可能価格:2,300万円
  • ローン残債:2,700万円
  • 売却諸費用(仲介手数料等):約80万円

この場合、物件を手放すためには、差額の約480万円を現金で用意して、銀行に返済しなければ抵当権を抹消できません。

「480万円も払えないから、赤字でも持ち続けるしかない」。これが、多くの投資家が陥っている「出口なしの監獄」状態です。不動産投資の失敗例の多くは、このように入り口(購入時)で出口(売却時)の計算をしていないことから発生します。

投資用不動産の譲渡損失は給与所得と損益通算できない税制の落とし穴

さらに追い打ちをかけるのが、売却時の税制ルールです。

不動産を売却して損失が出た場合(譲渡損失)、マイホーム(居住用財産)であれば、特例として給与所得との損益通算が認められる場合があります。しかし、投資用不動産の売却による譲渡損失は、給与所得などの他の所得と損益通算することはできません。

国税庁のタックスアンサー等でも明記されていますが、不動産所得の内部や、同じ年に発生した別の不動産の譲渡益と相殺することしかできないのです。

つまり、不動産所得が赤字の場合の所得税の取り扱い(国税庁)等のルールに基づき、売却で数百万円の損が出たとしても、それは単なる「切り捨て」となり、税金が戻ってくることはありません。

「売却損が出ても、税金が安くなるからいいか」という安易な考えは通用しません。この税制の落とし穴を知らずに、傷口を広げてしまうのも典型的な不動産投資の失敗例です。

不動産投資の失敗例を反面教師にしてリカバリーするための具体的な手順

ここまで、背筋が凍るような失敗例を見てきましたが、もしあなたが既にこのような状況に近い場合、どうすればよいのでしょうか。あるいは、これから始めるにあたって、どうすれば防げるのでしょうか。

重要なのは、感情で判断せず、数字に基づいて「損切り」か「保有継続」かを冷静に判定することです。

現在の収支状況を正確に把握し損切りか保有継続かを判定する方法

まず行うべきは、ご自身の物件の「真の時価」と「将来収支」の算出です。不動産会社が提示する査定額だけでなく、レインズ(指定流通機構)の成約事例や、近隣の類似物件の売り出し価格を徹底的に調べ、現実的な売却価格を把握します。

その上で、以下の3つのシナリオを比較します。

  1. 即時売却(損切り):手出しが発生しても今すぐ売却し、将来の赤字リスクを断ち切る。
  2. 繰り上げ返済して保有:手元資金を投入してローン残債を減らし、キャッシュフローを黒字化させて持ち続ける。
  3. 借り換え交渉:金利の低い金融機関への借り換えや、借入期間の延長を交渉し、月々の返済額を減らす。

多くの場合、毎月の赤字額が小さくても、将来の大規模修繕や空室リスクを考慮すると、「痛み(手出し)を伴ってでも早期売却する」ことが、長期的には最も傷が浅いという結論になることが不動産投資の失敗例分析では多いです。

不動産投資の失敗例にならないために不動産専門FPへ相談すべき理由

不動産会社は「売る」ことが仕事であり、銀行は「貸す」ことが仕事です。彼らがあなたの資産背景やライフプラン全体を考慮して、「この物件はやめておいた方がいい」とアドバイスしてくれることは稀です。

だからこそ、利害関係のない第三者、特に「不動産専門のFP」の視点が不可欠です。一般的なFPは保険や家計管理には詳しくても、不動産の税制や市況、ローンの裏事情には精通していないことが多々あります。

不動産投資の失敗例にならないために、購入前、あるいは運用に迷った時点で、必ずセカンドオピニオンを求めてください。 専門家による収支シミュレーション診断を受けることで、「見えていなかったリスク」が数値として可視化され、最悪の事態を回避することができます。

まとめ:不動産投資の失敗例を未然に防ぎ資産を守るためにはプロの診断が不可欠

今回は、会社員や公務員の方が陥りやすい不動産投資の失敗例について、具体的な数値や税制面から解説してきました。

記事のポイントをまとめます。

  • 新築ワンルームは「節税」ではなく「浪費」になりやすい:家賃下落と経費増大で、長期的には赤字が累積する。
  • サブリースの家賃保証は絶対ではない:減額請求や免責期間のリスクを理解せず契約するのは危険。
  • 表面利回りだけ見ると修繕費で破綻する:築古物件は実質利回りと修繕積立計画が命。
  • 変動金利の上昇リスクを甘く見ない:返済比率とイールドギャップに余裕を持たせないと、金利上昇で即座にキャッシュフローが崩壊する。
  • 出口戦略(売却)での残債割れに注意:投資用不動産の売却損は損益通算できないため、手出しでの一括返済が必要になるリスクがある。

不動産投資は、成功すれば不労所得を得られる素晴らしい手段ですが、一歩間違えればリカバリー不能な失敗につながります。「自分は大丈夫」と思わず、まずはご自身の投資計画や保有物件の状況を客観的に見つめ直すことが大切です。

「自分の物件は大丈夫だろうか?」「提案されている物件のリスクを正確に知りたい」という方は、ぜひ一度、不動産専門FPによる無料個別相談をご利用ください。あなたの資産を守り、着実に増やすための最適な戦略を一緒に考えましょう。

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